Prunus avium L.および/またはPrunus cerasus L.の果実茎
主成分
果柄にはサリチル酸誘導体、カリウム塩、タンニン、フラボノイドが含まれる。
薬理作用
欧州医薬品庁(EMA)は、軽度の排尿障害に伴う症状の緩和のために、十分な水分摂取とともに、尿液の排泄を増加させる伝統的な使用を承認している。
伝統的に利尿剤、解熱剤、鎮痛剤として使用されてきた。
古い研究では、茎のアセトンエキスに抗炎症作用と鎮痙作用があること、また強心作用(強心を20~25%高める)があることが示されている。尿量を増やし(ループ利尿薬より程度は低い)、ナトリウム、カルシウム、塩化物の尿中排泄を促進するが、カリウムの排泄や尿浸透圧は変化しない。
効能・効果
伝統的に、尿路感染症、高尿酸血症、痛風、動脈性高血圧、浮腫、インフルエンザおよび風邪の治療の補助薬として使用されてきた。ジギタリス製剤を必要としない心臓病における有用性を示唆する著者もいる。
用法・用量
EMA推奨用量:
– 1日2-4回、1回2-6gを200mLの水で煎じる。
伝統的な使用法:
– 煎じ薬:30~50 g/Lを10分間煮出す。1日半リットルを摂取。茎が新鮮な場合は、事前に12時間浸漬する。
– 液体エキス(1:1):30~50滴、1日3~5回(1~3g/日)。
– チンキ(1:5):50~100滴、1日1~3回。
– 茎粉末330mgのカプセル:2カプセル、1日2回。
禁忌
薬剤に対する過敏症。
使用上の注意
妊娠中、授乳中、小児に対する安全性は確立していない。
相互作用
報告されていない。